【ウォーブレで学ぶ】局所的パワーカード現象

 皆さまお久しぶりです。村が滅び、寒さをより一層感じる今年の冬ですが、何をしてお過ごしでしょうか?僕はつい先日ちょっとした用事で未来へ飛んだのですが、そこはウォーブレセカンドの権利をめぐって日夜戦争の絶えないディストピアでした。今日はいずれ来るその時に読者が兵力としてちゃんと機能するよう、カードゲームの勉強をしましょう。

 

 今回のテーマは「ブラフ」です。正確に言うとブラフの中でも特に的を絞った内容の「局所的パワーカード現象」を解説しようと思います。

 

 

 1.局所的パワーカードとは?

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 皆さまはこちらのカードを覚えていますか?楽しい・かわいい・悪魔的の三拍子が揃った史実に違わぬ悪女、ダッキです。ダッキは自身がある程度のスタッツを持ちながら、状況次第で異常な強さを発揮できるという特徴を持ちます。このように特定の状況下でパワーカードに変貌するカードを「局所的パワーカード」と定義します。

 

 

 

 

 2.局所的パワーカードがもたらす選択肢

 

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 画像の手札で読者の皆様はどういった動きを想定するでしょうか?色々あるとは思いますが、実は見落とされがちな選択肢が一つあります。

 

「手札の牛鬼をプレイして起動」

 

 というムーブです。これはソウルを無理矢理4にして次ターンのダッキを狙うという意図があります。

 一応、画像の状況では相手がシルヴィア、指導者、イプシロンのいずれをプレイした場合でもダッキが刺さる状況にはなりません。そのため今回はダッキの準備は見送りとなりますが、相手の盤面次第では牛鬼起動もあり得ます。

 

「局所的パワーカードは特異な動きをする選択肢をもたらすことがある

 

 という点を留意しておいてください。

(本当はもっと良い画像を用意したかったんですが、如何せん過去のゲームなので・・・)

 

 さて、では仮に相手の盤面が次ターンにダッキが刺さりうるものだったとします。この場合牛鬼を起動すると相手はどう感じるでしょうか?動き方が特異なせいで、相手がある程度熟達したプレイヤーであれば、こちらの手札にダッキが存在することを確信します。このように、

 

「相手にバレやすい」

 

という点も覚えておいてください。

 

 

 3.相手にバレやすい点を利用する

 

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  さあでは次にこの画像なら皆さまはどうプレイするでしょう?(B1環境です)特に何も考えなければキジモナシレーナで横展開するのが妥当でしょうか。シルヴィアを使うという人もいるでしょう。

 しかし実はもう一つ選択肢があります。

 

「シレーナをプレイ、さらにシレーナを対象にサリ」

 

 という動きです。

 一見プレイミスにも見える奇怪な動きですが、奇怪であるがゆえに相手に一つの読み違いを誘うことが出来ます。

 

「キュアサン又は2枚目のカマイタチに対してオズワルドを出そうとしている

 

 というものです。

 相手がオズワルドを厄介に思い、結果としてキュアサンを渋らせることが出来れば大成功と言えるでしょう。まあ現実のところ、ランクマでは相手がそこまで頭が回るかも分かりませんし、画像の状況ではサリをディスカードする可能性もあるので、シレーナサリは今回は選べないです。(もっといい画像を見つけたかった。)

 この例のようなブラフ戦術が可能となっている要因はオズワルドがソウル5を皮切りに大幅に強くなる「局所的パワーカード」であることが上げられます。この現象を一般化すると

 

 「局所的パワーカードがカードプールにあると、そのカードを ”特別” 警戒させる動きが可能になりうる」

 

 となります。当ブログではこれを「局所的パワーカード現象」と呼称します。

一応以下に「局所的パワーカード現象」のチェックポイントを纏めておきます。

 

・手札又はデッキに無くてもカードプールに存在していれば良い

・相手がある程度熟達している必要がある

・通常以上に相手にケアさせることが出来る、普段考慮しないようなカードも警戒させられる

・手札が事故った際の延命手段としても用いられる

 

 

 

 

 

 4.意味の無いブラフ

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 皆さまはこのカードを覚えているでしょうか?僕はA3からウォーブレを始めたので殆ど見かけなかったのですが、A2以前はたまに使われていたと聞きます。勿論のことながら、このゲンドウも「局所的パワーカード」に含まれます。ゲンドウを利用したブラフとしては

 

 「自分が4メモリーのタイミングで敢えて展開や除去をせず、相手のユニットに金貨を使って攻撃力を6にする

 

 という動きが考えられます。相手の場のアパッチあたりが現実的にありえるでしょうか。いくらゲンドウが採用率の低いカードと言っても、敵ユニットの攻撃力を上げるという特異過ぎる動きに相手はゲンドウが手札にあると読まざるを得ません

 しかしこのブラフ、実は意味を持たないのです。相手はゲンドウがあると読もうと読むまいと、さらに展開をする他ないからです。

 

 「相手の動きが変わらないのであれば、そのブラフは殆ど意味を持たない」

 

 という点も注意しましょう。

 

 ちなみにゲンドウのログイン効果が

 

 ログイン;パワーが6以上のユニット1体を破壊する。破壊した場合、さらに相手ユニット全てに3ダメージを与える。

 

 といった具合に展開抑止も出来るものであったなら、ゲンドウにおいても局所的パワーカード現象を利用できたでしょう。もしゲームを制作する場合は、このように局所的パワーカード現象を発生させられるよう工夫した方が面白味が増すかもしれません。

 

 

 5.他ゲームにおける局所的パワーカード現象

 局所的パワーカード現象は、カードゲーム以外でも目にすることが出来ます。その筆頭がポケモン対戦」でしょう。僕がプレイしていたのはブラックホワイト以前までなのですが、

 「ラグラージ相手にめざめるパワー草を持っていないサンダースを後出しする」

 「珠スターミーを相手にスカーフ持ちでないガブリアスを後出しする」

 といった感じの動きが頻出しました。

 

 またこちらも今引退中なのですが、アルテイルNEO」も局所的パワーカード現象が多かったです。シールドというシステムが上手くこの現象を誘発していたのでしょう。

 

 参考にまで、局所的パワーカード現象は相手依存なため

・自分視点では圧倒的に不利

・相手視点ではまだ確実に有利とは言い切れない

という状況での延命手段や最後っ屁として用いられることが多いという印象です。大会の終盤戦など、相手の実力がある程度保証されている戦いでも利用価値が高いでしょう。

 

 余談なのですが、MTGAを始めようと思っています。このゲームは歴史の長いゲームなので、ブラフが効果的に使えるよう調整されていると勝手に期待しています。まあしばらくは初心者デッキなのですが(笑

 

【あとがき】

 局所的パワーカード現象の解説は以上となります。ブラフはボードゲームの花形なので是非実戦利用してください。

 では、ここまで読んでいただき有難うございました。また村民同士でselfishTVが聞けることを切に祈っています。